旧宅の大黒柱を使用したダイニングテーブル (U-002)
ご新築されるお客さまからのご依頼でした。
打合せで旧宅に伺った際に大黒柱が目に入ったので、その柱をどうされるかをお聞きしたところ処分するとのこと。
何とか形を変えて今後も新しい家を守ってもらいたいという一心で大黒柱を材料に家具を製作させて頂くことをご提案致しました。
完成したテーブルは、天板だけでも男4人でやっと持ち上がるほどどっしりとしたテーブルになりました。
こちらのお宅は建坪が100坪以上の入母屋造りの家でした。
新築祝いをされた際、テーブルと一緒に作られた飾り棚を皆さんに一番褒められたとのご感想をいただきました。
嬉しい限りですね。
【ご注意点】
庭木を家具に加工するには、意外と多くの費用と工程がかかります。
たとえば、お庭にある大木を家具に使いたいというご相談をいただくことがあります。
実際には次のような費用と手間がかかります。
・輸送コスト(大型車両・クレーンが必要なことも)
・製材所での加工(材料の太さなどから家具工場で加工できないケースが多い)
・長期間の保管と乾燥(含水率をみながら2年ほど)
こうした工程を経て、ようやく家具工場で加工できる状態となります。
以前「10mの大木を家具に使いたい」というご相談をいただいた際は、伐採はお客様手配とした上で、
家具に製作可能が状態にするまでに、約150万円程の費用がかかる見込みとなりました。
(ご要望の家具の加工費・設置費などは別途)
さらに、製材してみないとわからない内部の割れや腐食といった「目に見えないリスク」もあります。
家具の製作直前になって使えないと判明するケースもあるかもです。
(幸いそこまでのケースは経験ないですが製材所ではよくある話です)
上記の場合、じつは同じ樹種の家具用に加工できる材料をそれなら新規で手配する方が、
探した方が安価となります。
昔は庭のケヤキが高く売れる時代もありましたが、いまはその逆です。
思い出の木を家具として残したいというお気持ちは私たちも大切にしたいと考えております。
加工費以上に、費用とリスクのバランスを慎重にご検討いただく必要があります。
人の手で運べるサイズであれば問題ありませんが、クレーンが必要な大きさになると、
状況が大きく変わってまいります。
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