白塗装の飾り棚
塗りつぶし塗装仕上の飾り棚。
とても完成度の高い家具となりました。
デザイン、塗装、照明、細部にいたるまでお客様とお打ち合わせを重ねました。
ご相談はメールからでしたが、当初からこだわりを感じました。
普段の仕事よりも緊張感を感じるような予感しながらでした。
お客様からデザインをいただいていたので基本サイズは決まっていて、
詳細を決めていく流れでした。
お客様から天板や扉のイメージ画像が送られてきて、こんな形にできますか?という流れから、
実際に図面化してみて1/1図で確認をしていきました。
当初はモール部分はすべて既製品を利用する想定でしたが、サイズ感がなかなかマッチせず、
天板、中天板、扉の意匠、モール部分もオリジナルで作る事へとなりました。
細部にアールがあるか、直線的にするかで印象もまた大きく変わってきます。
細かい部分については実際にできるか加工検証してみないとわからない点があり、
形状サンプルも製作しました。
加工してみるとほんのわずかな違いで見た目もかわってくるので、
とても難しい点はありましたが、とても楽しかったです。
職人と私で盲点だったのがその確認の過程で、
お客様が見たい目線と、職人と私の目線の違いがありました。
・お客様は正面から形を確認したい。
・職人と私は、斜めから見ると立体感があって綺麗に見える。
単純に形の検証をする部分だったので正面から見てもらうのが正解でした。
ちょっと角度がかわると実物との見え方もかわり、再撮影してもらったりでしたので。
今後、見せ方の違いで相違がでないよう良い経験となりました。
色は見本をいくつか用意して決めてもらいました。
ただホワイト色の塗料を使用したのではなく、”調色して作った白色”となります。
ただの白色は白すぎてしまい、お部屋にある白色と合わない為です。
お部屋のキッチンなど指定の色番号(白系統)がわったのですが、
その色番号通りだと違和感を感じるお色でした。
指定された色だとやや黄色さがある白色のため、あらかじめ
それよりも白を強くしたものもサンプル用意し、その色で決定しました。
ダウンライト照明は2灯にしています。
内部W824㎜なので1灯の広角度で内部は十分に照らせるのですが、
両開きのガラス扉それぞれの中心にスポットの明かりがくるようにしました
内部の背面と下面は東レのウルトラスエードを使用しています。
お客様がサンプル帳までもっているのはびっくりしました。
スエードにしているため明かりがより柔らかく感じます。